相手が深まっていかない
傾聴を学ぶと、「繰り返す」「受容する」「共感する」「アドバイスしない」といった基本を学びます。 しかし実際の場面では、言葉は返しているのに、相手の内側で何かが動いていないように感じることがあります。
Experiential Response に学ぶ講座です
本講座は、ユージン・T・ジェンドリンが1968年に発表した論文 「The Experiential Response(体験的応答)」をもとに、 体験過程を前進させる聴き方と関わり方を実践的に学ぶ講座です。
ユージン・T・ジェンドリン(1926–2017)は、アメリカの心理学者・哲学者です。 シカゴ大学でカール・ロジャーズに師事し、のちにフォーカシングを開発した人物として知られています。
1968年の論文「The Experiential Response」では、クライエントの言葉や感情名だけでなく、 その奥にある「まだ言葉になっていない体験」に応答することの重要性を示しました。
ロジャーズの来談者中心療法では、共感的理解・無条件の肯定的関心・一致が重視されます。 その中で「感情の反射」や「共感的応答」は、相手の体験を理解しようとする重要な関わりとして発展してきました。
しかしジェンドリンは、単に相手の感情を言い返すことや、 「悲しかったのですね」「つらかったのですね」と気持ちを反映することだけでは、 必ずしもクライエントの内側の変化は起きないと考えました。
ジェンドリンが重視したのは、言葉になる前の、身体でぼんやりと感じられている 「感じられた意味」に触れることです。 人の悩みは、頭で整理された考えだけではなく、 まだはっきり言葉にならない複雑な体験として、その人の内側にあります。
体験的応答とは、その「まだ言葉になっていない感じ」に向かって、 聴き手が仮の言葉を差し出し、相手自身が 「そうではなくて……」「むしろ……」「あ、そうか……」 と、自分の内側を確かめられるようにする応答です。
「怒り」「悲しみ」「不安」といった感情名に早く分類するのではなく、 その言葉の下にある複雑な感じのかたまりに注意を向けます。
原因を説明したり、心理分析を深めたりするのではなく、 「今その話をしながら、内側に何が感じられているか」に戻っていきます。
話が増えることではなく、相手の内側の感じが少し動くことを大切にします。 その小さな変化が、体験が前に進んだサインになります。
相手の内的世界を、あたかも自分自身のものであるかのように感じ取り、 その理解を相手に伝えようとします。 関係性の中で、相手が安心して自分を見つめられる場をつくることが重視されます。
相手の言葉の奥にある「まだ言葉になっていない感じ」に触れ、 その感じが動き、言葉が生まれ、体験が前に進むことを重視します。 共感を、より体験過程の動きとして見ていく聴き方です。
そしてロジャーズは1970年代以降、ジェンドリンが示したフェルトセンスや体験過程の視点からも影響を受けながら、 自身の傾聴理論をパーソンセンタード・アプローチへと深化させていきました。 共感は、単に相手の気持ちを反射することではなく、相手の内側の意味に近づこうとする 「理解のプロセス」として発展していったのです。
「感じの方向」へ聴く
人の悩みは、頭の中の考えだけでできているわけではありません。 そこには、身体で感じられている複雑な「感じのかたまり」があります。 傾聴で目指すのは、正しい説明に向かうことではなく、その感じに近づいていくことです。
「それは過去の体験が原因ですね」
「自己肯定感の問題かもしれません」
「こう考えてみてはどうですか」
「その話をしながら、今どんな感じがありますか」
「その“つらい”は、どんな質のつらさでしょうか」
「うまく言葉にならない何かがある感じでしょうか」
技法を知っていても相手に届かない理由を、体験過程の視点から整理します。
感情の名前の奥にある、複雑な「感じのかたまり」を理解します。
正しく当てるのではなく、相手の体験が前進する応答を学びます。
言葉の奥の感じを想像し、暫定的に返し、反応を見ながら進める流れを扱います。
本物の変化が起きたときに表れるサインを理解します。
感情名に飛びつく、分析する、沈黙を埋めるなどの失敗を修正します。
細かな時間割ではなく、講座全体の流れとして、 理論の理解から実践の整理までを順に進めていきます。
Experiential Response の考え方をもとに、感じられた意味・フェルトセンスとは何かを解説します。 「感情を返す傾聴」と「体験に届く傾聴」の違い、よくある失敗と修正の方向も整理します。
講師が実際に体験的応答を使ったセッションを実演します。 どの場面でどんな応答をしているか、リアルな流れを見ながら理解を深めます。
少人数グループに分かれ、参加者同士で聴くワークを行います。 実際に試してみることで、理論が体験として身につきます。
ワーク後の気づきや疑問を共有しながら、明日からの傾聴に活かせる形でまとめます。
| 講座名 | ジェンドリン式リスニング講座 |
|---|---|
| 日時 | 2026年6月27日(土)13:00〜17:00 |
| 開催方法 | Zoomによるオンライン開催 |
| 参加者特典 |
1
レジメ4ページ
2
テキスト22ページ
3
おまけの説明画像1枚
4
見逃し配信動画
講座終了後、視聴用URLをお知らせします。動画はURLのお知らせ日から30日間ご覧いただけます。 ※動画の編集作業があるため、URLのお知らせまで最大7日ほどかかる場合があります。 |
| 受講料 |
定価
17,000円(税込)
開講記念特別価格
13,000円
税込
※協会認定傾聴サポーターの有資格者・受講中の方は 11,000円(税込)
|
| 募集人数 | 20名 |
| 対象 | 傾聴を学んだことがある方、相談・支援・教育に関わる方 |
| 講師 | 岩松正史 |
| 主催 | 一般社団法人 日本傾聴能力開発協会 |
傾聴心理師®(公認心理師/キャリアコンサルタント/産業カウンセラー)
20年以上にわたり、傾聴・カウンセリング・コミュニケーション研修を実施。
ロジャーズ、ジェンドリン、フォーカシングの理論をもとに、
理論と実践を融合させて初学者にも実践者にもわかりやすく、傾聴を伝えている。
2026年、ジェンドリン氏のお弟子さんである池見陽先生(関西大学名誉教授)より、
リスニングマスター認定を受ける
ページ下部のフォームに必要事項を入力して送信してください。
フォーム送信後、クレジットカードにてお支払いをお願いいたします。
お支払い完了後すぐに、当日のZoom情報とPDFテキストのダウンロードURLをメールでお送りします。
お送りしたURLから当日Zoomにお入りください。見逃し配信は講座終了後にご案内します。
講座の録画・見逃し配信にご同意いただける方。
講座の内容は録画し、お申込みいただいた方への見逃し配信として共有されます。
お申込み後のキャンセルはできません。あらかじめご了承ください。
感じに届く傾聴へ
「聴いているのに深まらない」「応答が型どおりになってしまう」 そんな方は、ジェンドリン式リスニングを通して、 傾聴の応答をもう一段深く学び直してみませんか。
ジェンドリン式リスニング講座
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傾聴の基本を学んだことがある方に特におすすめです。ただし、ジェンドリンやフォーカシングを初めて学ぶ方にもわかるように解説します。
大丈夫です。専門的なフォーカシング訓練ではなく、傾聴の応答を深めるために必要な考え方として扱います。
前半は講義と解説を中心に進めます。その後、講師によるデモセッション、参加者同士の聴くワークをする予定です。
はい。見逃し配信動画をご用意します。講座終了後、編集作業を行ったうえで視聴用URLをお知らせします。 URLのお知らせまで最大7日ほどかかる場合があります。動画はURLのお知らせ日から30日間ご覧いただけます。
開講記念特別価格は、今回の募集に限った特別価格です。
参加費お支払い後のキャンセルはできません。また、日程変更も出来ません(今後の開催予定がありません)。
